「小説を書こうと思ったきっかけ」(作家の朝井リョウさん)
紹介文
平成30年度高校生読書推進授業報告書に「作家に聞く!!」というコーナーで
作家の朝井リョウさんのインタビューが紹介されていました。
興味深かったので紹介します。
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「小説家になろうと思ったきっかけは何ですか」
「なぜ小説家になろうと思ったんですか」という質問が多かったので、
まずはこの辺りから、
小学生のころ、日記を書いて提出するという宿題があったのです。
担任の先生はクラス全員の日記を毎日読むわけで、みんなが同じことを書いたら、
たぶん読むのがすごく面倒くさいだろうなと思ったんです。
だから、せめて、自分の日記を読む時だけは、
「あっ、こういう日記もあるのね。」
みたいに思ってもらえないかな、と書いていました。
これが初めて読み手を意識する文章を書き始めたきっかけだったと思います。
例えば、運動会。勝った負けたの話に終始するのではなく、
それを自分なりにどう表現できるかに力を注いでいました。
クラスメートの日焼けの跡の話とか、片付けのときにつまずいた石ころの話とか、
そういうことを頑張って見つけて四百字をうめるということをしていました。
たぶんそれが、知らず知らずのうちに修行みたいになっていたと思うんです。
ある日、先生が「リョウ君の書く日記はちょっと小説みたいですね。」
って感想を書いてくださって、わたしはそれがすごく嬉しくて、
より、先生に楽しんでもらいたいなと思って書くようになりました。
そのうち、本当に小説を読んでもらいたいなと思っちゃいまして、
原稿用紙でいう百枚くらいの物語を先生に渡したんです。
(後略)
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作家になる人は小中学生でも考え方が違いますね。
そして、好きなことは、工夫しながら続けていくと
どんどん成長するんですね。
あなたも、すきなことを工夫しながらコツコツと続けていってみてください。
きっと、信じられないような結果が訪れます。