『子どもの心に光を灯す日本の偉人の物語』
紹介文
歴史を学ぶと希望が生まれる
7月5日に今治明徳中学校生徒用講演会で来てくださる白駒さんの本の第2弾です。
各地の学校で伝えてきたエピソードの中から、子どもたちの心に特に響いた話や、美しい“国柄”を守るために、これだけはどうしても次代を担う子どもたちに伝えておきたいと思う話を選び、15編を収録しています。 北里柴三郎、永井隆、伊能忠敬、八田與一、正岡子規、西郷隆盛、中江藤樹などはいかに生きたのか?
読むと生きる力が湧いてくる15の物語です。
(白駒さんが本書に込めた思いを書いているので紹介します。)
2011年に初めての著書を出版させていただいてから、年々、私が小中学校で歴史の授業や講演をさせていただく機会が増えています。
そして、そのたびに、「歴史の勉強は、年号と出来事を暗記すること」と思い込んでいる子どもたちが多いことに、愕然とします。
確かに年代や出来事を押さえ、歴史の流れをつかむことは大切ですが、それは、歴史を学ぶスタートラインにすぎません。
歴史は英語で「history(ヒストリー)」、一説によると、その語源は「his story」だそうです。この説に従えば、先人たちの紡いだ物語こそ歴史なのです。その歴史を学ぶということは、歴史上の出来事をたどりながら、それぞれの時代に生きた人々の思いを紐解き、それに寄り添い、彼らが未来を生きる私たちにどんな思いを託したのか、その先人たちからのメッセージを受け取ることなのではないでしょうか。
この歴史を学ぶ楽しさを、子どもたちにも味わってほしい、そんな思いを込めて、本書を書かせていただきました。
幼い頃から伝記を読んで育ち、歴史上の人物をまるで友だちのように思ってきた私の授業は、完全な「友だち自慢」なんです(笑)。でも、そうやって、先人の生きざまにスポットを当てて授業を進めていくと、子どもたちは瞳をキラキラ輝かせながら、身を乗り出すようにして、私の話に聞き入ってくれます。
きっと子どもたちは、先人たちの生きざまが積み重なって歴史となり、今に繋がっていることを、さらに先人たちが育んだ美徳や先人たちが胸に抱いた思いが、自分たちにも息づいていることを、その豊かな感性で感じとっているのでしょう。
子どもたちが豊かな感性で歴史をとらえることで、自分自身の可能性に気づく、すると、そこに希望が生まれ、自尊心や使命感が育っていく、その自尊心や使命感が太くて安定した根っことなり、そこから生きる力がみなぎる……そんな子どもたちのたくましい姿に触れるたびに、私の胸は、未来への希望でいっぱいになるのです。
本書には、この4年間に各地の学校でお伝えしてきたエピソードの中から、子どもたちの心に特に響いた話や、美しい“国柄”を守るために、これだけはどうしても次代を担う子どもたちに伝えておきたいと思う話を選び、15編を収録させていただきました。
この15編の日本人の物語が、子から親へ、あるいは親から子へと語り継がれることで、家族の絆が深まることに繋がれば、これほど嬉しいことはありません。
詳細
- 生徒★★★★ 保護者★★
- 『子どもの心に光を灯す日本の偉人の物語』
- 白駒妃登美
- 致知出版社 ¥1620円(税込)