君たちはどう生きるか②
紹介文
2016年12月にも「メイトクの本棚」で紹介しました。もともと1937年初版のこの本は80年たった今でも、読み継がれる名作です。私も中学生の頃読んで、いろいろと考えさせられました。
それで、昨年このコーナーで紹介したのですが、この本がリメイクされ、昨年夏に発売されました。そして、大ヒットしました。特に漫画版は発売4ヶ月で100万部を突破したそうです。
私も改めて漫画版を読んでみましたが、原作を読んでいる私にとっては漫画版よりも原作のほうが心に入ってきました。
ただし、原作を読んでいない人は漫画版でも心にスーッと入ると思います。
長い文章を読むのが苦手な人は是非、漫画版を手にとって読んでみてください。
【 あらすじ】
本書の主人公は、コペル君というあだ名の15歳の少年である。頭が良く、学校の勉強はそつなくこなしており、友だちもいます。いたずら好きで憎めないところのあるコペル君は、いろいろなできごとをきっかけに、考えを深めていきます。
物語は学校で事件が起こり、コペル君がみんなを裏切った・・・。とひどく後悔して、寝込む場面から始まります。
追い込まれたコペル君に手を差し伸べるのは、お母さんの弟である「おじさん」です。
おじさんはお母さんを介してコペル君に1冊のノートを渡します。
本書は、そんなコペル君の日常の物語と、彼に向けて叔父さんが書いた「ノート」のパートで構成されています。
この小説のタイトルは『君たちはどう生きるか』ですが、どう生きろというのは書いていないんですよね。つまり「こう生きろ」と答えをだす本じゃないんです。むしろ対極で、どう生きるかを、自分で考え続けること。抱え続けること。それを放棄しないということが書かれている本なんです。
是非とも読んでみてください。
詳細
- 生徒★★★★★ 保護者★★★
- 君たちはどう生きるか
- 吉野源三郎
- マガジンハウス版 ¥1404(税込)
マンガ版 ¥1,404(税込)
岩波文庫版 ¥1047(税込)