夏の庭

紹介文

中学・高校生のうちにぜひ読んでほしい一冊です。 そして、大人になってもう一度読んでほしい、いや、また読みたくなるような本です。「いのち」とは?「生きる」とは?そして、自分の生きる道を選ぶとはどういうことなのかを話してくれます。
  人生の大先輩のもとで成長していく子供たち。なかなか人の繋がりが薄くなってしまっている世の中だけど、だからこそ、本のなかの
 貴重な交流とふれあいがキラキラして見えます。
  今年の「新潮文庫の100冊」のひとつにもなっています。児童書だけど、大人にも読んでほしい本です。誰もが中学生だったころがあり、「その時はどんなことを考えていたのかな。」と考えさせられます。

 あらすじ
 「俺たちも死んだ人が見たい」死について関心を持った3人の少年。
  のんびり屋で親の魚屋を継ぐのが夢の山下
  母子家庭で父の事で時々うそをつくメガネでちびの河辺
  母親がアルコールに逃げていて、父の印象が薄い木山
 それぞれに受験や家庭の問題を抱えながらも子供特有の死に対する興味から孤独な「もうじき死にそうなおじいさん」に注がれ観察することに。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。
 夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ――。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが……。

詳細

  • 生徒★★★★   保護者★★★
  • 夏の庭
  • 湯本香樹実 著
  • 新潮社 ¥430+税