木に学べ
紹介文
薬師寺西塔、法隆寺の再建に携わった、日本の最後の宮大工の棟梁、西岡常一さん。
木にはそれぞれ育った土地によってクセがあり、そのクセを生かして建造物を建てると言います。宮大工の仕事は一人ではできず、たくさんの人の手によって成し遂げられるものであるそうです。
「木を組むには人の心を組め」という棟梁の名言。
ひとつの道を究めた人の言葉には重みがあり、すべての世界に通じるものがあります。
薬師寺の西塔は現在も立派な姿で、私たちを魅了します。
西岡さんは、自分の仕事が完成するのは百年以上たって、ヒノキが収縮して現在の東塔と同じ高さになった時であると言うのです。その分現在の西塔は少し大きく造ってあるのだそうです。飛鳥時代の人の心と仕事を見つめ、遠い未来を見越して仕事をしてきた棟梁の言葉には、驚かされてばかりです。
詳細
- 生徒★★★★★ 保護者★★★
- 木に学べ
- 西岡常一著
- 小学館文庫 ¥596