生きるぼくら
紹介文
主人公の麻生人生は引きこもりの青年。
壮絶ないじめを受けた学生時代の中で心を閉ざし、母に依存してひきこもりの生活をしていた。
しかしある日、母が手紙を残して失踪してしまう。
残されていたのは、年賀状の束。その中に一枚だけ記憶にある名前があった。
離婚していてずいぶん会っていない父方の祖母の年賀状には
「もう一度会えますように。私の命が、あるうちに」と書いてあって驚く。
途方にくれた彼は、祖母の住む村を訪ねる。
そこで認知症になった祖母のために、義理の兄弟となるつぼみと3人で生活するようになる。
その中で、仕事や米作りをして成長する物語です。
【ひとこと】
おばあちゃんが機械や農薬に頼らず作った特別なお米。
そのお米を使った「おにぎり」は最高のおいしさ。
そのおにぎりを、おばあちゃんのためにも自分のためにも1年間かけて作っていく。
当たり前のように、毎日のように食べているお米、
当たり前のように、毎日側にいてくれる家族、
大変だけれど、社会と自分とをつないでいてくれる仕事、
当たり前の自分の人生を、大切にしたいと思いました。
そして、誰もがお母さんやおばあちゃんが作ったおにぎりの味は忘れないと思います。
誰よりも愛情をこめたおにぎりの味は決して忘れることはないでしょう。
詳細
- 生徒★★★★ 保護者★★★
- 生きるぼくら
- 原田マハ
- 徳間文庫 ¥690+税