「やる気」なんか出さなくてもいい。やることが大事なんだ。
「しあわせHAPPY語録」ひすいこたろう+よっちゃん著から紹介します。
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「やる気」なんか出さなくてもいい。
やることが大事なんだ。
伊藤守(著述家)
歌手になりたければ、歌えばいい。
作家になりたければ、書けばいい。
マラソン選手になりたければ、走ればいい。
ところが、歌わないで、歌手になる方法を考えてしまうこともあります。
歌手になるには、いい先生から教えてもらわないといけない。
どの学校にしようか。いい事務所を見つけなきゃ。
業界に知り合いがいた方が有利だから、音楽イベントには必ず足を運んで、知り合うチャンスを探そう。
歌うことと別のことが気になる。
もちろん、こういうことを考えてはいけないわけではないけれど、考えすぎると、「考える」ことが本業になってしまいます。
そして、路上で歌いたいけれど、今の実力だとまだ人前は恥ずかしいから、もっと、うまくなってから歌おう、なんて思うこともある。
でも、歌手になりたければ、歌えばいい。
何年か前、ラジオに、高校生でデビューした女性歌手が出ていました。
話を聞いていると、小さいときから、歌うことが好きでひたすら歌っていたそうです。
家にいる時も、学校へ行くときも、学校へ行ってからも、
学校が終わったらカラオケボックスでも、そして、家に帰ってお風呂の中でも、
とにかく、ひたすら歌っていた。
で、あるとき、自分の歌を作ってみたくなった。
同級生にキーボードをやっている子がいて、その子に話を持ちかけたら、「ぜひやろう」と言ってくれた。
それで、自分たちで歌詞を書いて、曲を書いて、レコーディングをした。
あくまで自分たちのために、自分たちの曲を作った。
そしたら、ある広告が目にとまった。
オーディションの記事だった。ためにし応募してみた。
ただ、自分たちの曲を聞いてもらいたかったからで、執着はなかった。
応募したことすら忘れていた。
オーディションを受けて数週間後、電話があって、歌手デビューが決まった。
歌手になるための方法を考えるのも大切ですが、歌うという行動から出発するというのが一番流れになりやすいんです。
それに行動を起こせば、次の行動も見つかります。
歌っても、歌手になれないかもしれない。
書いても、作家になれないかもしれない。
走っても、マラソン選手にはなれないかもしれない。
けれども、歌ったこと、書いたこと、走ったことは、必ず自分の心に刻まれます。
それに、バンドを組んだメンバーと事業をおこして成功することになるかもしれない。
マラソンのコーチから紹介してもらった外科医に、自分の息子を救ってもらうことになるかもしれない。
歌っていなければ、決して切り開かれなかったであろう人生が、あなたを待っていることだってある。
だったら、やってみたらいい。
最後は、行き着く場所にちゃんと行き着きます。