「一期一会だから」
プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動の「たった一言で」コンテスト第3巻から紹介します。
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「一期一会だから」
就職活動中で、最終面接を受けるため博多から大阪へ新幹線で向かっていました。
車中はいっぱいだったため、六十代くらいの女性が座っているところへ、
「お隣よろしいですか?」と声をかけて座らせていただきました。
出発して10分ほどたった頃、女性から話しかけられ、今から最終面接で緊張していることや、
女性は奈良へ旅行へ行っていることなど、他愛もない話をしていました。
あと30分ほどで大阪に着くという時に、女性がお手洗いへ行かれ、
そのまま到着前のアナウンスが鳴るまで戻ってこられませんでした。
戻られてからどうかされたのかと聞くと、
「あなたのように若い子で、『お隣よろしいですか?』と聞いてくることをうれしく思ったの。
話していてもしっかりしていていい子だと思ったし、面接で緊張しているだろうから
一人になりたいだろうと思って席を外していたわ。」とおっしゃいました。
初めて出会って、車内で数時間話しただけなのに、こんなに気を遣っていただいて、
なんて素晴らしい方なんだろうと感動しました。
その後、お礼を述べた際に言われた一言が人生の一番大事な一日で一番心に響きました。
「一期一会だから、あなたの合格を奈良の大仏さんにお祈りしておくね。」
緊張ではち切れそうな私を救ってくれた一言。
涙が出るほどうれしかったです。
「一期一会」の言葉の素晴らしさを教えていただきました。
感謝してもし足りません。
いつか合格の報告ができればと思っています。
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