「大変」とは「大きく変わること」

 比田井和孝さんのブログ「比田井通信」第690号から紹介します。

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コロナ騒ぎのなか、こんなニュースがありました。

航空会社大手のANAやJALの社員がいろんな会社へ出向して
仕事をしているというニュースです。

ANA=みこ、JAL=奉仕員 成田山新勝寺で初詣客をおもてなし 

その仕事内容は,
 コールセンターでの電話応対
 観光スポットでの除草、整地、花の種まき
 農水産物の販売、電気製品の販売

…さらには年明けには神社での巫女さんをする方もいます。

 このニュース、どう受け取りますか? 

「出向」なんて言うと、ドラマ「半沢直樹」でよく出てきましたが、
「出世競争」から外れた社員を子会社などに送って、
もう銀行には戻れない、なんていうイメージがある人も
いるかもしれません。

さらには、CAや地上勤務をしていた人がそんな慣れない仕事を
させられて可哀そうと思う人もいるかもしれません。

でも、今回の対応は航空会社が社員の雇用を確保して、
コロナ禍が去った後でも優秀な社員にまた働いてもらうための
苦肉の策なんです。

そんな中で出向を希望したJALの客室乗務員、
大田直子さんは「会社を辞めずして、違う仕事に
チャレンジできる、経験できるチャンスだと思ったので、
チャレンジ精神を持って、“ぜひやらせていただきたい”
 という気持ちで手を挙げさせていただいた」と言っています。

 これね、多分ですけど、みんながみんなこんな前向きな
気持ちで出向先に行っているわけではないかもしれないです。

 もしかすると、「せっかくCAになったのに、
なんでこんな仕事をしなきゃいけないの・・・」なんて
思いながら行っている人もいるかもしれないです。

でも、この違いは大きいですよね。

この比田井通信何度もお伝えしている、
「うまくいかないことに対する態度が人生を決める」

 まさにそういうことですよね。

 「会社を辞めずに違う仕事にチャレンジできる」
なかなか、こんなチャンスないですからね。

「なんでこんな仕事を・・・」と思いながら働くのとでは
その差は歴然ですよね。

あと大事なことは、やっぱり、普段が大事だということです。

ANAやJALの社員の方って間違いなく優秀だと思うんです。
もちろん、採用の時点で優秀な方を採用しているのだと思いますが、
私が言っている「優秀」とは「普段から自分を磨いている」
ということです。

もちろん、社内の研修制度もあると思うのですが、
こんな状況のときに「違う仕事にチャレンジできる」と
考えられるということは普段から心もスキルも磨いていなければ
言えないですよね。

だから、たくさんの企業や自治体が「手伝って欲しい!」と手をあげるんです。

 普段、自分を磨いているから大変なときに必要としてもらえるんです。

 「日常は準備のとき、非常時は学びのとき」

3月に佐藤芳直師匠が「人財化セミナー」の冒頭に伝えてくれた言葉です。
 「日常」、つまり「普段」、どれだけ「自分を磨いているか」ですよね。
これが「非常時」に試されます。
そして、普段、自分を磨いている人は「非常時」に「学ぶこと」ができます。

 先ほどのCAの大田さん、きっと数年後には
「あのコロナのおかげでたくさんのことを学んで大きく成長できました」
と言っているはずです。

間違いありません。 

「せっかくコロナになったのだから、コロナだけ
終息させてしまってはもったいない」ですよね。

 2020年、誰にとっても大変な年になったことは間違いありません。

 「大変」と書いて「大きく変わる」と読む。
「良く変えるのか」
「悪く変わるのか」

私たち次第ですね。