ダラダラとバリバリ(子育てシリーズ⑦)
一時期ブームになった宮本算数教室代表の宮本哲也さんの「強育コラム」から紹介します。
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親がわが子に対してキレるのはどういう場面が想定できるでしょうか。
「来週テストがあるのに、いつまでたっても勉強を始めないとき」ではないでしょうか。
私は常にいくつかの締め切りをかかえていますが、ダラダラする時間は大切にしています。
頭の中では「〆切まであと3日かあ」と思いつつ「今日は一日ダラダラしよう」と決めたら、その日は決して生産的なことはしません。
実はダラダラしている時間というのは充電している時間なのです。
ダラダラしているとはじめのうちは心地よいのですが、だんだんそういう自分が嫌になってきます。
「そろそろ仕事をしようかなあ。いや、もう少しだらけていよう」と思う存分ダラダラして、
「これ以上ダラダラしていると脳みそが溶けてしまう!」というくらいだらけて
「もうダラダラするのは飽きた!締め切りまであと20時間か。よし、やるぞ!」と勢いよく跳ね起きてバリバリと仕事をこなします。
こんなときには我ながらほれぼれするくらいの集中力を発揮し、たいていの仕事は一気に片付いてしまいます。
ダラダラする時間があるからバリバリと仕事ができるのです。
子どもも同じです。
子どもの一日の生活は睡眠時間を除くとけっこう忙しいはずです。
居心地のいい家庭でダラダラする時間などそれほど取れません。
家庭では好きなだけダラダラさせてやってください。
そして、フル充電の状態で授業に送り出してあげてください。
きっと、授業中はバリバリと頭を使うことでしょう。
家庭でダラダラさせてもらえない子は授業中にダラダラします。
これでは何も身につきません。
子どもが正しく成長するにはメリハリのある環境が必要です。
ダラダラがあるからバリバリもあるのです。