ラグビーワールドカップ2019日本大会が遺したもの
日本中に感動と希望をもたらし、こんなすばらしいスポーツがあったのかと楽しませ、
世界の多くの人々を熱くしたラグビーワールドカップ2019日本大会が終わりました。
台風により3試合を中止となりましたが、ボランティアを含めたすべての大会関係者、
ファンの応援、そして選手・チームの奮闘などで盛り上がり、44日間の楕円球の祭典は無事に幕を閉じました。
ワールドラグビーのビル・ボーモント会長が大会を、
「ラグビーワールドカップ2019は、最高の大会のひとつであり、私たちが愛するラグビーに
新たな観客をもたらしたという点で非常に画期的でした。
全世界のラグビーファンを代表して、このようなすばらしく、謙虚で、
歴史的なホスト国であった日本と日本人に、心の底から感謝したいと思います」と 総括しました。
アイルランド代表、スコットランド代表という強豪を破る快進撃で初のベスト8入りを果たした日本代表については、
「日本代表の驚くべきパフォーマンスも、間違いなく大会の最も記憶に残る瞬間でした」と振り返る。
準々決勝では、日本は南アフリカからトライを奪えずに敗戦しました。
世界屈指のフィジカルを生かした防御を破ることができませんでした。
しかし、海外では 「我々は日本を忘れてはならない。彼らに、ラグビーが大事にするべきものがたくさんあったからだ」
とコメントしてくれています。
フィールド上の奮闘だけでなく、お辞儀など試合後にファンに敬意や感謝を示す日本文化が各国にも浸透していった気がします。
南アフリカ戦後も一列に並び、スタンドに向かって深々と頭を下げました。
「日本は敬意のジェスチャーとして、頭を下げて、W杯から去っていった。
彼らは大会を通して、どのように振る舞うべきなのか、その実例をラグビーに示した」とつづっています。
今大会は日本のファンも脚光を浴びました。
海外の国歌を懸命に覚え、一緒に歌う。
選手たちとの交流や報道陣などにも全力でおもてなし。
日本流で世界を受け入れました。
本場のニュージーランド紙も「スポーツ界全体が彼らの振る舞いから学ぶべきことがある」と日本から学ぶ姿勢を示しています。
ラグビーの素晴らしさを解説者も次のように述べています。
試合が終われば敵味方は関係ないというノーサイドの精神。試合後に花道をつくってたたえ合い、
日本文化を尊重した外国チームの選手同士が一列になって観客席にお辞儀もした。
ラグビー憲章にうたわれた「品位、情熱、結束、規律、尊重」を具現化する姿に、
忘れていた何かを思い出して感動した人も多かったはずだ。
スポーツの枠を超え、心にレガシー(遺産)を残した歴史的大会だった。(大窪正一)
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ラグビーって本当に面白いですね。
また一つ、これから応援したいスポーツが増えました。