三方よし
江戸時代中期に、日本全国で商売していたのが近江商人です。
現在でも、トヨタ、丸紅、伊藤忠、高島屋、日本生命、ワコールなど
近江商人に起源をもつ老舗(しにせ)企業は数多く存在しています。
この近江商人の経営哲学を代表する言葉が「三方(さんぽう)よし。」です。
それは、「売り手よし、買い手よし、世間よし」のことを言い表したものです。
先に述べたように、お客さんに喜んでもらって、自らも儲け(もうけ)て幸せになる。
さらに近江商人は、「世間よし」が加わって「三方よし」となります。
社会的に評価される素晴らしい財やサービスを生み出す。
だからこそ、みんなから評価されて、みんなが応援してくれて、
日本全国で活躍できるようになったのです。
いくら儲け(もうけ)ても、お客さんが眉をひそめるようではダメ。
世間様が眉をひそめるようではダメ。そんなことは長続きしません。
お客様も、世間様も、みんなが喜んでくれるような仕事をして、まっとうに儲ける(もうける)。
みなさんには、そんなお金観、仕事観を身につけてほしいと思います。
少なくとも、お金とは何か、お金を稼ぐとはどういうことか、
今のうちから考えておいてほしいです。