情を乗せる(志賀内泰弘)

志賀内泰弘さんのギブ&ギブメルマガから紹介します。
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ある人からこんなことを聞いた。

「昔は『人』からモノを買っていたんだよ。
お店で買うんじゃなくて、そのお店の『人』から買っていた…。
多少高くても『市場の八百屋のあのおばちゃんは裏切れん!』
『さかなやのいつものお兄ちゃんは裏切ったらいかん!』って
あの人から買わなきゃ!って、買っていたんだよ…」って…。

そういえば、ご近所の電気屋さんで全ての家電は揃えたものだ。
壊れたらすぐ直してくれたし、電気の球が切れたらすぐにでも持ってきてくれた。

小さいころ、おふくろの割烹着の裾を摘んで市場への買い物について行くと
入口の肉屋さんで時々、『ぼく?コロッケ食べるか?』と言って,
中が破裂してしまって売り物にはできないコロッケを新聞紙に包んで渡してくれた。

それがとても楽しみでした。

こんな感じで、みんなお客さんと情でつながっていたんです。

モノとモノとのやり取りの上には、今よりももっと「情」が乗っていました。

クリック一発で、翌る日には手元に届く便利な世の中だけど,そんな世の中だからこそ,
モノに情が乗っているってことがすごく大切なことのように思います。

感謝!