自分で汗をかきましょう。(氏家薺一郎)

志賀内泰弘さんの月刊紙『プチ紳士からの手紙』の
「金の言葉 銀の言葉」から紹介します。
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自分で汗をかきましょう。
手柄は人にあげましょう。
そしてそれを忘れましょう。
 (日本テレビ元会長・氏家薺一郎)

 もともと、竹下登元総理の「自分で汗をかきましょう。
手柄は人にあげましょう。」という言葉に、
氏家氏が一言、付け加えたのだそうです。
手柄を人にあげるというのは、お金や物を人に
あげること以上に大きな価値があります。
人は「与える」とそれを「恩に着せる」ものです。
 そこであえて「忘れましょう」と唱えることで、
「見返り」の気持ちを断ち切るわけです。
「見返り」を期待していると、受け取った相手に会うたびに
ついつい「恩にきろよ」とか「覚えているだろうな」と、
口にしてしまうものです。
そうでなくても、相手から感謝して
「この前はありがとうございました。」とお礼を言われるものです。
 そんな時、「え⁉何のことだった?」なんて言えたら、
それが仮に「強がり」だとしても、なんとカッコイイことでしょう。
 「人望」とは、そういうことの積み重ねから生まれるものです。