親の「話し方」ひとつで子どもは深く傷つく、元気になる!(子育てシリーズ㉗)
「コトバの力」で何度も紹介している児童精神科医の佐々木正美さんの
『やすらぎ子育てアドバイス』から紹介します。
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私たち親は「子供を受け入れている、愛している」と言いながら、
実は親自身の期待や不安、自己愛を押しつけていることがあります。
もちろん、親が子供を心配する気持ちはわかります。
しかし、あれこれ注意しすぎる親には、「子供を信じられないから、
心配している」心理が隠されており、親に自覚はなくとも子供は敏感にそれを感じ取ります。
「こんなことじゃダメだよ、ああしなきゃダメだよ」と言われると、
子どもは親から受け入れられていないと感じ、やすらげません。
「子供のためを思って心配している」という親の気持ちは、
「あなたを信じていない」というメッセージとして子供に伝わるのです。
また、「自分の考え方、育て方は間違っていないんだ」
「こう育てるといい子になるんだ」と思っていることが、
実は「自分の望むとおりの子どもになってほしい」という、
親の一方的な期待・願望・都合からきていることがあります。
これは「子どもへの愛」ではなく、「親の自己愛」なのです。
このような場合、子どもは親に愛されていないとは思わないでしょうが、
「親の望むような自分でなければ、愛されないんだ」
と愛され方に不足を感じるわけです。
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次回㉘に続きます。